持病の薬を飲んでいても市販の痛み止めは大丈夫?

飲み合わせの注意

持病の薬を飲んでいても
市販の痛み止めは大丈夫?

しばまる先生
薬剤師・しばまる薬局
2026.6.22 更新
結論

持病のお薬がある方は、自己判断で組み合わせず、まず薬剤師に相談を。
市販の痛み止めには、処方薬との飲み合わせに注意が必要なものがあります。とくに血液をサラサラにする薬・血圧の薬・ほかの痛み止めとの組み合わせは要注意。お薬手帳を持っていくと、その場で合うものを一緒に選びやすくなります。

こんにちは、薬剤師のしばまるです。
「今、病院でこの薬をもらってるんだけど、頭が痛いからロキソニン買っていい?」——売場で本当によく受けた質問です。

実はこれ、わたしたち薬剤師がいちばん気にかけてほしいポイント。理由をやさしく説明しますね。

薬剤師の現場メモ

カウンターで「市販の痛み止めを選びたい」と言われたとき、私がいちばん知りたいのは「今、何を飲んでいるか」です。だからこそ、お薬手帳を見せてもらえると、ものすごく助かるんです。手帳一冊で、危ない組み合わせをその場で避けられます。

なぜ「飲み合わせ」に注意が必要なの?

市販の痛み止めも、れっきとした「薬」です。処方薬と一緒に飲むと、お互いの作用が強まったり・弱まったり、副作用が出やすくなったりすることがあります。これを「飲み合わせ(相互作用)」と呼びます。

とくに、市販の痛み止めに多いイブプロフェンやロキソプロフェン(NSAIDという仲間)は、ほかの薬と影響し合いやすい性質があります。だから「市販薬だから大丈夫」とは言い切れないのです。

とくに注意したい組み合わせ(代表例)

下の表は、薬局で「とくに確認が必要」とされる代表的な組み合わせです。あくまで一例なので、ここに無くても油断せず、必ず確認してくださいね。

飲んでいるお薬市販の痛み止めとの注意点
血液をサラサラにする薬
(ワルファリンなど)
出血しやすくなることがあります。NSAIDはとくに注意
血圧を下げる薬効きめが弱まったり、腎臓に負担がかかることがあります
ほかの痛み止め・解熱鎮痛薬
(処方されたもの)
成分が重なり、効きすぎや副作用のリスクが高まります
かぜ薬・複数の市販薬解熱鎮痛成分が重複しやすく、知らずに過量になることが
持病のお薬全般
(リウマチ・腎臓・喘息など)
専門的な注意が必要な場合があります。必ず相談を

💡 大事なこと

この表は「よくある注意例」であって、すべてを網羅したものではありません。自分の薬が表に無くても「大丈夫」とは限らないので、持病の薬がある方は、市販薬を選ぶ前にひと声かけてください。

気づきにくい「重複」の落とし穴

意外と多いのが、同じ成分を知らずに重ねて飲んでしまうケースです。たとえば解熱鎮痛成分のアセトアミノフェンは、かぜ薬・痛み止め・処方薬など、いろいろな薬に入っています。

「かぜ薬を飲んでいるのに、頭痛で別の痛み止めも飲む」——これで成分が重なると、体に負担がかかることがあります。複数の薬を一緒に使うときは、成分が重なっていないかを確認することが大切です。

薬剤師の現場メモ

実は、飲み合わせのトラブルで多いのは「処方薬との組み合わせ」だけでなく、市販薬どうしの重複です。かぜ薬と痛み止めを別々に買って、両方に解熱鎮痛成分が入っていた…というのは、売場でよく見かけるパターンでした。

⚠ こんな方は、買う前に必ず相談を

  • 病院から処方薬をもらっている
  • 血液をサラサラにする薬・血圧の薬・持病の薬を飲んでいる
  • 妊娠中・授乳中である
  • 過去に薬で副作用やアレルギーが出たことがある

安全に使うための3ステップ

  1. お薬手帳を見せる今飲んでいる薬がひと目で分かります。スマホのアプリでもOKです。
  2. 薬剤師に伝える「この薬を飲んでいて、市販の痛み止めを使いたい」と声をかけてください。それだけで適したものを選べます。
  3. 用法・用量を守る選んでもらった薬は、決められた量と間隔を守って使いましょう。

お薬手帳を、いつも持ち歩くために

飲み合わせを防ぐ最大の味方が「お薬手帳」。でも「家に置きっぱなし」になりがちです。ケースやアプリで、いつも手元に置く工夫をしておくと安心です。

まとめ

市販の痛み止めも「薬」です。持病のお薬がある方は、飲み合わせの確認がとても大切。難しく考えなくても、お薬手帳を持って薬剤師にひと声——これだけで、安全への近道になります。

「こんなこと聞いていいのかな」と迷うくらいで、ちょうどいいんです。聞いてくれると、わたしたち薬剤師はむしろうれしい。遠慮なく頼ってくださいね。

よくある質問

お薬手帳を忘れたら相談できない?
大丈夫です。スマホのお薬手帳アプリや、薬の名前を控えたメモ、お薬の説明書(薬情)でも役立ちます。分かる範囲で伝えてください。
市販薬どうしの組み合わせも注意が必要?
はい。とくに成分の重複に注意です。かぜ薬と痛み止めなど、解熱鎮痛成分が重なることがあります。
アセトアミノフェンなら安心ですか?
比較的おだやかな成分ですが、重複や一部の薬との注意点はあります。持病の薬がある場合は、やはり薬剤師に相談するのが安心です。
痛み止めとお酒は一緒に飲んでいい?
飲酒中・飲酒後の服用は避けてください。アルコールと一緒だと、胃腸や肝臓への負担が大きくなります。持病の薬がある場合はなおさら注意が必要です。
授乳中でも飲めますか?
授乳中にも比較的安全に使えるとされるお薬(アセトアミノフェンなど)はあります。ただし、ほかに飲んでいる薬との兼ね合いもあるため、購入前に薬剤師へ「授乳中であること」「飲んでいる薬」を伝えて選んでもらうのが最も安心です。

参考資料

しばまる先生
薬剤師

ドラッグストア・調剤薬局での経験をもとに、市販薬や処方薬、健康に役立つ情報を、できるだけわかりやすくお届けします。「むずかしい薬の話を、いちばんやさしく」がモットーです。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や体質によって適した医薬品は異なります。医薬品を使用する際は添付文書を確認し、ご不明な点は医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。症状が改善しない場合や悪化した場合は、医療機関を受診してください。なお、記事内のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれる場合があります。

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