ナザールの違い|αARとスプレーの成分・年齢・使い方を薬剤師が解説

鼻炎・花粉症

ナザールの違い|αARとスプレーの成分・年齢・使い方を薬剤師が解説

しばまる先生
薬剤師・しばまる薬局
2026.7.27 更新
結論

「ナザール」には、成分も対象年齢も異なる複数の点鼻薬があります。代表的なナザールαAR0.1%〈季節性アレルギー専用〉は、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルを配合した18歳以上向けのステロイド点鼻薬です。ナザール「スプレー」は、ナファゾリン塩酸塩などを配合し、7歳以上が使用できます。αARは1年間に3ヶ月を超えて使用しないこと、ナザール「スプレー」は長期連用しないことが大切です。同じブランド名でも使い方や注意点が違うため、正式な商品名と添付文書を確認して選びましょう。

こんにちは、薬剤師のしばまるです。
「ナザール」も、店頭でいちばん種類が多い点鼻薬のひとつです。今日は、その使い分けを整理しますね。

ナザールシリーズの違い

この記事では、代表例として「ナザールαAR0.1%〈季節性アレルギー専用〉」「ナザール『スプレー』」を比較します。ナザールにはほかにもクール、ポンプ、ラベンダー、Gスプレーなど複数の製品があるため、購入時は正式な商品名と成分を確認してください。

商品主成分対象年齢主な用途重要な注意
ナザールαAR0.1%ベクロメタゾンプロピオン酸エステル18歳以上花粉による季節性アレルギー1年間に3ヶ月まで。妊娠中・妊娠の可能性がある方は使用不可
ナザール「スプレー」ナファゾリン、クロルフェニラミン、ベンザルコニウム7歳以上アレルギー性鼻炎、急性鼻炎、副鼻腔炎の症状長期連用しない。3日程度で改善しなければ相談

💡 対象年齢が違います

ナザールαAR0.1%は18歳以上が対象です。ナザール「スプレー」は7歳以上が対象で、7〜14歳は保護者の指導監督のもとで使用します(7歳未満は使用できません)。製品によって年齢制限が異なるため、購入前にパッケージと添付文書を確認してください。

ナザール「スプレー」の成分と特徴

ナザール「スプレー」は、ナファゾリン塩酸塩(血管収縮成分)、クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン成分)、ベンザルコニウム塩化物を配合しています。鼻づまりに速く効きやすい一方、長期連用は避ける必要があります。

⚠ ナザール「スプレー」は長期連用しないでください

使いすぎると、かえって鼻づまりを起こすことがあります。3日間ほど使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医師・薬剤師・登録販売者に相談してください。

ナザールαARの使い方

成人(18歳以上)は、左右の鼻腔にそれぞれ1噴霧ずつ、1日2回(朝・夕)が目安とされています。症状に応じて、1日最大4回(8噴霧)まで使用してもよいとされていますが、使用間隔は3時間以上あける必要があります。症状が改善すれば使用回数を減らし、再び悪化した場合は回数を増やしてもよいとされています。1年間に3ヶ月を超えて使用しないことが案内されています。

正しい使い方

  1. やさしく鼻をかむ使用前に、鼻腔の通りをよくしておきます。あまりきつくかまないよう注意してください。
  2. 容器を軽く振って上向きに持つ初めて使うときは、添付文書に従って薬液が霧状に出るまで空押ししてください。製品によって準備方法が異なるため、必ずその製品の説明書を確認してください。
  3. 片方ずつ、少し外側に向けて噴霧ノズルは鼻の中央の仕切り(鼻中隔)に向けず、少し外側へ向けて噴霧してください。鼻中隔へ繰り返し当てると、刺激や鼻出血の原因になることがあります。
  4. 使用後は先端を拭く容器を清潔に保つため、鼻に触れる部分を拭いてからキャップをしてください。容器の先が鼻汁などに触れると、薬液が汚染されることがあります。

使うときの注意点

⚠ ここだけは確認してね

  • ナザールαAR0.1%は、鼻の中が化膿している方、18歳未満の方、妊娠中または妊娠している可能性がある方などは使用できません
  • ナザール「スプレー」は、高血圧、心臓病、糖尿病、甲状腺機能障害、緑内障の診断を受けた方は使用前に相談が必要です
  • ほかの点鼻薬や鼻炎薬を使っている方は、成分の重複を避けるため購入前に確認してください
  • 鼻出血、強い刺激、腫れ、発疹などが出た場合は使用を中止し、相談してください
  • 製品ごとに使用できない人が異なるため、添付文書を確認してください

妊娠中の方へ

ナザールαAR0.1%は、妊娠中または妊娠している可能性がある方は使用できません。ナザール「スプレー」は、妊娠中または妊娠している可能性がある方は、使用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。授乳中の方も、心配な場合やほかの薬を使用中の場合は確認してください。

薬剤師の現場メモ

「ナザール、種類が多くてどれを買えばいいか分からない」というご相談、毎年花粉のシーズンに多くいただきます。「今、鼻づまりが強いのか、それとも花粉症のシーズンを通して使いたいのか」「お子さんが使うのか」をお聞きすると、選びやすくなります。パッケージだけでは分かりにくいこともあるので、遠慮なく成分表示を一緒に確認させてくださいね。

市販薬で様子を見てよい? 受診の目安

⚠ こんなときは、市販薬で様子を見ず受診を

ナザール「スプレー」は3日間ほど使用しても改善しない場合、αARは1週間程度使用しても改善しない場合や、症状の改善がみられても2週間を超えて使用する場合などは、添付文書を確認し、医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。

まとめ

ナザールシリーズは、季節性アレルギー専用のステロイドタイプ(αAR・18歳以上)と、血管収縮剤を含むタイプ(スプレー・7歳以上)で、対象年齢も注意点も異なります。αARシリーズは1年間に3ヶ月まで、スプレーは長期連用しないという目安を守り、正しい使い方(鼻をかむ・少し外側に向ける・清潔に保つ)を意識してください。

点鼻薬は、「正しく使えているか」で効果の実感も変わってきます。使い方に自信がない方は、次に薬局に来られたときに、ぜひ聞いてくださいね。

よくある質問

αARとナザール「スプレー」はどちらを選びますか?
花粉による季節性アレルギーをシーズン中に管理したい18歳以上の方はαARが候補です。急な鼻づまりなどにはナザール「スプレー」が候補になりますが、長期連用はできません。症状と年齢、持病により選択が異なります。
子どもにも使えますか?
αARは18歳未満には使用できません。ナザール「スプレー」は7歳以上が使用でき、7〜14歳は保護者の指導監督が必要です。7歳未満は使用できません。
ナザール「スプレー」は何日使えますか?
添付文書には「長期連用しない」と記載されています。3日間ほど使用しても症状がよくならない場合は中止し、医師・薬剤師・登録販売者に相談してください。
妊娠中でも使えますか?
αARは妊娠中または妊娠している可能性がある方は使用できません。ナザール「スプレー」は使用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。
症状が軽いときも予防的に使えますか?
αARは花粉による季節性アレルギー症状の緩和に使う医薬品です。自己判断で必要以上に回数を増やさず、添付文書の用法・用量に従ってください。症状がない時期からの開始時期は薬剤師へ確認してください。
しばまる先生
薬剤師

ドラッグストア・調剤薬局での経験をもとに、市販薬や処方薬、健康に役立つ情報を、できるだけわかりやすくお届けします。「むずかしい薬の話を、いちばんやさしく」がモットーです。

参考資料

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や体質によって適した医薬品は異なります。医薬品を使用する際は添付文書を確認し、ご不明な点は医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。症状が改善しない場合や悪化した場合は、医療機関を受診してください。なお、記事内のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれる場合があります。

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