市販の鼻炎薬、結局どれ?
薬剤師がやさしく解説
市販の鼻炎薬は、飲み薬(抗ヒスタミン薬)と点鼻薬(抗ヒスタミン・血管収縮剤・ステロイド)に大きく分かれます。眠気を避けたいなら「第2世代」の飲み薬、鼻づまりだけをすぐ何とかしたいなら点鼻薬が候補になりますが、血管収縮剤配合の点鼻薬は10日以上の連続使用でかえって悪化することがあるとされ、注意が必要です。
こんにちは、薬剤師のしばまるです。
「鼻炎薬、種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない」——花粉の季節には本当によく聞かれます。今日は、飲み薬と点鼻薬、それぞれの違いを整理しますね。
飲み薬:抗ヒスタミン薬の「第1世代」と「第2世代」
| 世代 | 特徴 |
|---|---|
| 第1世代 | 眠気が強く出やすいとされる、旧型の抗ヒスタミン成分 |
| 第2世代 | 眠気の副作用が少ないとされ、現在の市販薬の主流 |
眠気をできるだけ避けたい方は、第2世代とされる成分を配合した製品が候補になります。ただし、眠気が生じる可能性はゼロとは言い切れないとされているため、車の運転や集中力が必要な作業がある日は、添付文書の注意事項を確認してください。
💡 眠気がどうしても心配な方は
とにかく眠気を避けたい場合は、眠くなる成分を含まない漢方薬も選択肢のひとつとされています。ただし、効果の現れ方には個人差があるため、薬剤師・登録販売者にご相談のうえお選びください。
点鼻薬:3つのタイプ
| タイプ | 向きやすい症状 | 特徴 |
|---|---|---|
| 抗ヒスタミン成分配合 | 鼻水・くしゃみ | 速効性があるとされ、眠気は出にくいとされる |
| 血管収縮剤配合 | 鼻づまり | 鼻の粘膜の腫れをすぐにとるとされるが、10日以上の連続使用は避けることがすすめられている |
| ステロイド配合(血管収縮剤を含まないもの) | 鼻水・鼻づまり全般 | 効果が現れるまで1〜2日程度かかるとされ、即効性はないが、安全性が高いとされている |
⚠ 血管収縮剤配合の点鼻薬、使いすぎに注意
血管収縮剤配合の点鼻薬は、鼻づまりがひどくて眠れないときなど、すぐに症状を抑えたい場面で使われることがあります。ただし、長期間使用すると、かえって鼻づまりを悪化させることがあるとされ、10日以上の連続使用は避けることがすすめられています。これは、以前お話しした充血除去用の目薬と似た注意点です。
💡 「ステロイド点鼻薬」は怖くありません
「ステロイド」と聞くと不安に感じる方もいますが、点鼻ステロイド薬は鼻の粘膜に直接作用し、体への吸収はごくわずかとされています。飲み薬や注射のステロイドとは異なり、局所的な作用にとどまるとされ、鼻づまりが強い方に向いている選択肢のひとつとされています。ただし、効果が現れるまで1〜2日程度かかるため、「シュッとしたらすぐスッキリ」というものではありません。
鼻うがいという選択肢も
鼻腔内の花粉やほこりなどを取り除く鼻うがいも、症状の悪化を予防する方法のひとつとされています。市販の鼻腔洗浄剤には、体液に近い成分で作られ、刺激を感じにくいとされる製品もあります。
使うときの注意点
⚠ ここだけは確認してね
- 緑内障、排尿困難がある方は、抗ヒスタミン成分や一部の点鼻薬の使用について注意が必要です…使用前に医師・薬剤師にご相談ください
- 眠気が出ることがあります…第1世代の抗ヒスタミン成分を含む製品は、服用後の運転・機械操作に注意してください
- 持病がある方、他の薬を服用中の方は、自己判断で追加せず、事前に医師・薬剤師にご相談ください
- 妊娠中・授乳中の方は、自己判断で使用せず、産婦人科・薬剤師にご相談ください
- 市販薬を2週間ほど使用しても改善しない場合は、自己判断で使い続けず、耳鼻咽喉科の受診を検討してください
「花粉症の薬、市販でずっと同じものを使い続けています」というご相談は多いのですが、市販薬で改善しない場合、軽症ではなく中等症〜重症の可能性があるとされています。とくに血管収縮剤配合の点鼻薬を長く使っている方には、一度使用状況を振り返っていただくようお伝えしています。症状が強い場合は、耳鼻咽喉科で処方薬による治療も選択肢になりますよ。
複数の対策を組み合わせる考え方
鼻水・くしゃみ・鼻づまり・目のかゆみなど、複数の症状をしっかり抑えたい場合は、「飲み薬(第2世代抗ヒスタミン薬)」「点鼻薬(ステロイド)」「点眼薬(抗ヒスタミン)」を組み合わせるという考え方もあるとされています。ただし、組み合わせが自分に合っているかは、体質や症状によって異なるため、薬剤師・登録販売者にご相談ください。
市販薬で様子を見てよい? 受診の目安
⚠ こんなときは、市販薬で様子を見ず受診を
- 市販薬を2週間ほど使用しても症状が改善しない、または悪化する
- 鼻づまりが強く、睡眠や日常生活に大きな支障が出ている
- 高熱、強い顔面の痛み、耳の症状をともなう
- 血管収縮剤配合の点鼻薬を、長期間手放せなくなっている
まとめ
市販の鼻炎薬は、眠気を避けたいなら第2世代の飲み薬、鼻づまりをすぐ何とかしたいなら点鼻薬が候補になりますが、血管収縮剤配合の点鼻薬は10日以上の連続使用を避けることが大切です。ステロイド点鼻薬は即効性はないものの、安全性が高いとされる選択肢です。市販薬で改善しない場合は、自己判断で使い続けず、耳鼻咽喉科を受診してください。
「とりあえず鼻づまりが治ればいい」ではなく、今の症状に合ったタイプを選ぶ——これが、鼻炎薬と上手につきあうコツです。迷ったら、いつでも聞いてくださいね。
よくある質問
眠くならない鼻炎薬はありますか?
点鼻薬は毎日使ってもいいですか?
ステロイドの点鼻薬は怖くありませんか?
飲み薬と点鼻薬、一緒に使ってもいいですか?
妊娠中でも使えますか?
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参考資料
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や体質によって適した医薬品は異なります。医薬品を使用する際は添付文書を確認し、ご不明な点は医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。症状が改善しない場合や悪化した場合は、医療機関を受診してください。なお、記事内のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれる場合があります。

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