DHA・EPAサプリの選び方|薬との飲み合わせ・出血・妊娠中の注意

栄養・サプリ

DHA・EPAサプリの選び方|薬との飲み合わせ・出血・妊娠中の注意

しばまる先生
薬剤師・しばまる薬局
2026.7.28 更新
結論

DHA・EPAは、青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸です。一定量の摂取には血清中性脂肪を低下させる作用が知られていますが、サプリメントが心筋梗塞や脳卒中を予防することを一律に保証するものではありません。通常量で重大な出血が必ず増えるとは限りませんが、ワルファリンなどの抗凝固薬、抗血小板薬を服用中の方、高用量製品を使用する方、出血しやすい方は、開始前に医師・薬剤師へ確認してください。

こんにちは、薬剤師のしばまるです。
「魚が苦手だから、DHA・EPAのサプリで補っています」という方は多いですが、実は薬を服用中の方には確認しておきたい組み合わせがあるんです。今日はその中身を解説しますね。

DHA・EPAとは

DHA・EPAは、青魚(サバ、イワシ、サンマなど)に多く含まれるn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)の一種です。一定量のEPA・DHAには血清中性脂肪を低下させる作用が知られています。食生活で魚を食べる機会が少ない方の栄養補助として、サプリメントで摂取されることがあります。

ただし、魚油サプリはEPA・DHAを補う方法のひとつですが、魚介類そのものに含まれるたんぱく質や各種ビタミン・ミネラルまでは補えません。魚を食べられる方は、まず食事全体を整えることを優先しましょう。

💡 薬を服用中の方は、事前の確認を

DHA・EPAサプリは出血時間に影響する可能性があります。通常量で重大な出血が必ず増えるとは限りませんが、ワルファリンなどの抗凝固薬、抗血小板薬を服用中の方、高用量製品を使用する方、出血しやすい方は、開始前に医師・薬剤師へ相談してください。「体にいいから」と自己判断で量を増やすのは避けてください。

使うときの注意点

⚠ ここだけは確認してね

  • 抗凝固薬、抗血小板薬を服用中の方は、製品名とEPA・DHAの1日量を医師・薬剤師へ伝えてください
  • ロキソプロフェンやイブプロフェンなどのNSAIDsを継続使用している方、胃潰瘍・消化管出血の既往がある方、抗血栓薬を併用している方は、DHA・EPAサプリを始める前に医師・薬剤師へ確認してください
  • 肝油製品ではビタミンA・Dを多く含むことがあります…成分表示を確認してください
  • 治療中の持病がある方は、自己判断で追加せず、事前に医師・薬剤師にご相談ください

手術・歯科治療の予定がある方へ

手術や抜歯などを予定している方は、製品名、1日量、使用期間を医師・歯科医師へ伝えてください。継続または中止の判断と中止時期は、自己判断せず医療者の指示に従ってください。一律の中止日数は決められておらず、手術内容・使用薬・サプリの量によって異なります。

「魚油」と「魚肝油」の違いに注意

魚油は、魚体組織から得られた油を精製したもので、EPA・DHAを含みます。肝油は主に魚の肝臓由来で、製品によってはビタミンAやビタミンDを多く含みます。名称だけでなく、栄養成分表示のEPA・DHA量、ビタミンA・D量を確認してください。DHA・EPAを補いたいだけの場合、必ずしも肝油を選ぶ必要はないとされています。

摂取量の見方

製品を比べるときは、魚油の総量ではなく「1日分に含まれるEPAとDHAの合計量」を確認します。健康な方が多く摂れば摂るほどよいわけではないため、表示された摂取目安量を超えないでください。

薬剤師の現場メモ

「血液サラサラのサプリを飲んでいます」と、処方薬の話とは別に教えてくださる方は、実は少数派です。ワルファリンなどを服用中の方には、必ずサプリメントの使用状況もお伺いするようにしています。お薬手帳を見せていただくときに、サプリメントの容器や成分表示も一緒に見せていただけると、より確実な確認ができますよ。

副作用として起こることがあるもの

げっぷ、魚のようなにおい、胃部不快感、吐き気、下痢などが起こることがあります。魚介類アレルギーがある方は自己判断で使用せず、原材料と製造工程をメーカーまたは医療者へ確認してください。

妊娠中・授乳中の方へ

妊娠中・授乳中は、まず水銀に注意しながら魚介類を含む食事から摂ることを基本にします。サプリメントを使う場合は、EPA・DHA量だけでなく、ビタミンAを含む肝油製品ではないかを確認し、産婦人科へ相談してください。すべての妊婦にサプリメントが必要というわけではありません。

市販薬・サプリで様子を見てよい? 受診の目安

⚠ こんなときは、自己判断で摂取を続けず相談を

  • 抗凝固薬・抗血小板薬・NSAIDsを服用中で、DHA・EPAサプリの追加を検討している
  • あざができやすい、出血が止まりにくいなどの変化を感じた
  • げっぷ、胃部不快感、下痢などが続く
  • 手術・歯科治療の予定がある
  • 妊娠中・授乳中で、何を摂ればよいか迷っている

まとめ

DHA・EPAは、青魚に含まれるn-3系脂肪酸で、一定量の摂取に血清中性脂肪を低下させる作用が知られています。通常量で重大な出血が必ず増えるとは限りませんが、抗凝固薬・抗血小板薬・NSAIDsを服用中の方、出血歴がある方は、自己判断でのサプリメント追加は避け、医師・薬剤師にご相談ください。魚油と肝油の違い、手術前の申告も忘れずに。

「体にいいサプリ」ほど、飲んでいる薬との組み合わせを確認することが大切です。お薬手帳を見せていただければ、一緒にチェックできますよ。

DHA・EPAに関するよくある質問

血液を固まりにくくする薬を飲んでいます。DHA・EPAサプリは使えますか?
通常量で重大な出血が必ず増えるとは限りませんが、薬の種類、サプリのEPA・DHA量、出血歴によって判断が異なります。自己判断で追加せず、製品表示を医師・薬剤師に見せて確認してください。
手術や抜歯の前は何日前からやめればよいですか?
一律の中止日数は決められません。手術内容、薬、サプリの量によって異なるため、製品名と使用量を医師・歯科医師へ伝え、指示に従ってください。
魚油と肝油は何が違いますか?
魚油は魚体組織から得られた油を精製したもので、EPA・DHAを含みます。肝油は魚の肝臓由来で、製品によってビタミンA・Dを多く含みます。成分表示で確認してください。
痛み止めを飲んでいても大丈夫ですか?
短期間の使用で必ず問題になるとは限りません。ただし、NSAIDsを長期使用している方、胃潰瘍や出血歴がある方、抗血栓薬を併用している方は、開始前に相談してください。
妊娠中でも飲めますか?
すべての妊婦にサプリが必要とは限りません。まず魚介類を含む食事を基本とし、サプリを使う場合は肝油由来のビタミンA量などを確認して産婦人科へ相談してください。
魚を食べればサプリは必要ありませんか?
魚を定期的に食べられる方は、EPA・DHA以外のたんぱく質やビタミン・ミネラルも摂れるため、まず食事を優先します。必要性は食生活や治療目的によって異なります。
しばまる先生
薬剤師

ドラッグストア・調剤薬局での経験をもとに、市販薬や処方薬、健康に役立つ情報を、できるだけわかりやすくお届けします。「むずかしい薬の話を、いちばんやさしく」がモットーです。

参考資料

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。体質や健康状態によって適した製品・摂取量は異なります。医薬品を使用する際は添付文書を確認し、ご不明な点は医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。体調が改善しない場合や悪化した場合は、医療機関を受診してください。なお、記事内のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれる場合があります。

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