熱があるとき、かぜ薬と 痛み止め、一緒に飲んでいい?

かぜ・のど

熱があるとき、かぜ薬と
痛み止め、一緒に飲んでいい?

しばまる先生
薬剤師・しばまる薬局
2026.7.20 更新
結論

かぜ薬と痛み止めの併用は、基本的におすすめできません。
かぜ薬(総合感冒薬)には、すでに解熱鎮痛成分が入っています。そこに痛み止めを重ねると、成分が重複し、過量になる危険があります。熱や痛みがつらいときは、「かぜ薬」か「痛み止め」、どちらか一方に絞るのが基本の考え方です。

こんにちは、薬剤師のしばまるです。
「熱がつらいから、かぜ薬と一緒にロキソニンも飲んでいいですか?」——これも、売場でとても多い質問です。

答えは、基本的にはおすすめできません。今日はその理由を、やさしく説明しますね。

なぜ「重ねて飲む」のが危険なのか

前回の記事でお話ししたとおり、市販のかぜ薬(総合感冒薬)には、熱・痛みをやわらげる解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)が、すでに配合されています。そこにロキソニンやイブなどの痛み止めを追加すると、同じ、または似た働きの成分を二重に摂ってしまうことになります。

解熱鎮痛成分は、決められた量を超えると、胃腸障害や肝機能への負担など、副作用のリスクが高まることがあります。「早く治したいから」という気持ちで重ねてしまうのは、逆に体への負担を増やす可能性があるのです。

かぜ薬の成分重なりやすい痛み止め
アセトアミノフェン配合のかぜ薬タイレノールA、ノーシンのアセトアミノフェン単独タイプなど
イブプロフェン配合のかぜ薬イブ、リングルアイビーなど
エテンザミド配合のかぜ薬ノーシン、セデス、ナロンエースなど

※商品によって配合成分は異なります。パッケージ裏の成分表示を必ずご確認ください。

💡 どちらを選ぶ? の考え方

咳・鼻水・喉の痛みなど、複数の症状があるならかぜ薬を優先し、痛み止めは追加しない。熱や痛みだけが強く、他の症状がほとんどないなら、痛み止め単体のほうがシンプルという考え方もあります。どちらか一方に絞り、症状の変化を見てから次の対応を考えるのが安心です。

薬剤師の現場メモ

「かぜ薬を飲んだけど熱が下がらないから、ロキソニンも」というご相談、実によくあります。ここで私が必ず確認するのは、「今飲んだかぜ薬に、どんな成分が入っていますか?」ということ。パッケージを見せていただければ、重複しているかどうかがすぐ分かります。分からないときは、パッケージそのものを持ってきていただくのが一番確実です。

使うときの注意点

⚠ ここだけは確認してね

  • かぜ薬と痛み止めの併用は、成分が重なる危険があります。どちらか一方に絞ってください
  • 咳止め・鼻炎薬など、他の市販薬との組み合わせにも注意…同じ成分が複数の薬に入っていることがあります
  • 迷ったら、飲んでいる薬をすべて薬剤師に伝えてください。組み合わせを確認できます
  • 治療中の持病がある方、他に処方薬を服用中の方は、自己判断で市販薬を追加せず、事前に相談を

⚠ こんなときは、市販薬でなく受診を

  • 高熱が2〜3日以上続く
  • 息苦しさ、強い倦怠感がある
  • 同居家族や周囲に似た症状の方が複数いる(感染症の流行期は特に注意)
  • 持病があり、いつもと違う症状の変化がある

インフルエンザや新型コロナなど、感染症が流行している時期は、自己判断で市販薬を使い続けず、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

まとめ

かぜ薬と痛み止めは、どちらも解熱鎮痛成分を含むことが多く、重ねて飲むのは避けるべき組み合わせです。症状に応じて、かぜ薬か痛み止めのどちらか一方に絞り、成分表示を確認する習慣をつけてください。分からないときは、パッケージを持って薬剤師に相談するのが確実です。

「早く治したい」という気持ちから、つい薬を重ねたくなりますが、薄い所より確実な一手のほうが、結局は近道です。パッケージを持って、遠慮なく聞いてくださいね。

よくある質問

かぜ薬を飲んで熱が下がらないとき、痛み止めを追加してもいい?
かぜ薬にはすでに解熱鎮痛成分が入っているため、痛み止めを追加すると成分が重なる危険があります。熱が下がらない場合は、かぜ薬の服用間隔を確認し、改善しなければ受診を検討してください。
咳止めと痛み止めは一緒に飲んでも平気ですか?
咳止め(鎮咳去痰薬)単体の製品であれば、成分が重複しない場合もありますが、製品によっては解熱鎮痛成分が含まれていることもあります。パッケージの成分表示を確認し、迷う場合は薬剤師にご相談ください。
熱がつらいときは、かぜ薬より痛み止めのほうがいいですか?
咳・鼻水など他の症状がなく、熱と痛みだけが気になる場合は、痛み止め単体のほうがシンプルという考え方もあります。症状に応じて選び、体質・持病があれば薬剤師にご相談ください。
インフルエンザかもしれないとき、市販薬で様子を見ていい?
インフルエンザが疑われる、または流行している時期は、自己判断で市販薬を使い続けず、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
子どもにも同じ考え方でいいですか?
お子さんも同様に、かぜ薬と解熱鎮痛薬の併用は成分が重なる危険があります。年齢に応じた製品を選び、複数の薬を使う場合は必ず薬剤師・医師にご相談ください。
しばまる先生
薬剤師

ドラッグストア・調剤薬局での経験をもとに、市販薬や処方薬、健康に役立つ情報を、できるだけわかりやすくお届けします。「むずかしい薬の話を、いちばんやさしく」がモットーです。

参考資料

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や体質によって適した医薬品は異なります。医薬品を使用する際は添付文書を確認し、ご不明な点は医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。症状が改善しない場合や悪化した場合は、医療機関を受診してください。なお、記事内のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれる場合があります。

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